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衆議院本会議にて代表質問および小泉総理答弁
政策に関する情報
(自由民主党ホームページより)  
平成13年 5月 9日  
衆議院本会議  
 
(政権運営の決意・姿勢)  
 私は、自由民主党を代表して、先に行われました小泉総理大臣の所信表明演説に対し、質問をさせていただきます。  
 
 ほぼ10年前、外にあってはベルリンの壁の崩壊とともに米ソ冷戦構造も崩壊し、内にあってはバブル経済がはじけ、それまでの平和と繁栄を保証して来た政治・経済・社会のシステムが一挙にアンシャン・レジームと化しました。  
 
 それに気付かずに、政治改革の美名の下に選挙制度の改革に血道を上げ、それにともなう新党の乱立と政界再編劇に憂き身をやつした1990年代の前半、遅ればせながら構造改革の名の下に新規のシステムを模索しつつも、遂に新しい軌道に乗せることが出来なかった1990年代の後半、この通算10年はまさに「失われた10年」と呼ばれ、政治の役割もまことに為すところ少なかったと反省せざるを得ません。21世紀劈頭のこの時に当り、「新世紀維新」の実現を掲げる小泉総理の誕生は、停滞し、混迷を深め、無力感が蔓延して、明日の希望を失いつつあった日本社会に、かつての驚異的な経済成長時代とはべつな次元で、新たな奇跡を呼び起こすものと確信いたします。  
 
 小泉内閣は、内閣発足時の支持率としては歴代最高の驚異的な高支持率でスタートいたしました。  
 
 国民の、これほどまでに圧倒的で巨大な期待にいかに応えていくか、総理も責任と使命感の重圧に苦しんでおられると思いますが、あくまでも国民の目線に立って、いかなる抵抗にも屈せず、現状を打開し、「聖域なき構造改革」を断行していただくことを心から期待いたします。  
 
 国家の指導者が、強い信念と確信を持って国民に語りかければ、国民は自信と勇気、未来への希望を奮い起こすことができるのです。  
 
 これほどまでに高い支持率が国民から寄せられていることを、総理ご自身はどのように受け止めておられるのか。また、総理は、自ら新内閣を「改革断行内閣」と命名されましたが、わが国の政治を変革しようとする総理のご決意について改めてお伺いいたします。  
 
(憲法改正について)  
 昭和30年11月の自由民主党の立党宣言、綱領、「党の使命」といった基本的文書には、今でもみずみずしく、戦後の荒廃を乗り越えて新しい時代を築き上げようとする、先人たちの理想がつづられています。そして何よりも自主憲法の制定が高らかに謳われています。20世紀には、欧米先進国に追いつき追い越そうという明確な国家目標があり、ついに世界に冠たる経済大国を築きあげました。戦後政治の中で自由民主党が果たした役割は、歴史上高く評価されて然るべきものと自負しています。それに引き換え、今日の政治は確固とした21世紀の国家ビジョンを示し得ず、日本国民は未来の不透明感にとまどい、将来不安に悩んでいます。この度、わが党に総裁直属機関である「国家戦略本部」が設置されたのも、21世紀の明確な国家目標を樹立するためであります。  
 
 まず指摘したいことは、憲法制定後すでに50年以上が経過し、この半世紀の間に、国内外の状況はきわめて大きな変化を遂げていることであります。冷戦構造の崩壊による、安全保障上の新たな情勢の出現、わが国の国際平和に対する役割や期待の高まり、地球環境問題の深刻化、遺伝子解明にともなう生命倫理の問題、インターネット社会の到来とプライバシー保護の必要性など、わが国も世界も、まったく新しい課題に直面しつつあります。  
 
 国内に目をむけても、青少年犯罪の続発や、公徳心を欠いたわがままな振る舞いの日常的な横行など、目に余る状況であり、礼節や信義、社会奉仕の精神といった日本国民の伝統的なアイデンティティを守りつつ、「道義国家」の確立を目指し、自由と責任、権利と義務、家族の尊重、公と私の関係などについて、議論を深めるべき時期が到来していると信じます。  
 
 すでに、衆参両院に憲法調査会が設置され、また、世論調査をみても、憲法改正を肯定する声はすでに半数を超えており、立法府としても、党派を超えて謙虚に耳を傾ける必要があります。総理はまず、「首相公選制」導入の議論から憲法改正論議に入ることを提唱されていますが、私はこの際、そのような内閣制度のあり方を含め、「国のあるべき姿」、「新しい国のかたち」について徹底的に議論し、国民のコンセンサスを得て、遅くとも2010年までに平成新憲法を制定すべきものと考えています。  
 
 総理の憲法問題に関するご見解をお聞きしたいと思います。  
 
(財政構造改革と景気回復)  
 次に、構造改革と景気回復の問題についてお伺いいたします。  
 
 わが国の財政状況は、国・地方を合わせた長期債務残高が666兆円に達する見込みとなっており、主要先進諸国の中で最悪の、極めて厳しい状況にあります。いくら国民の金融資産が1400兆円もあるといっても、国債発行を野放図に続けるわけにはいかず、政府主導の財政支出のみに重きを置いた景気対策には当然限界があります。明らかに個人消費の低迷が不景気の原因です。  
 
 国債の乱発こそむしろ将来、大増税があるのではないか、高金利時代に突入するのではないか、といった国民の不安を惹起し、国民の消費性向を極度に低下させる要因の一つになっているという認識を持つべきであります。この際、幅広い観点から、財政再建に向けた検討を開始すべき時期にきていると考えます。  
 
 総理は、「構造改革なくして日本の再生と発展はない」と明言されました。まず、年間の国債発行額を30兆円以下に抑え、何れ国債発行額が国債費を越えないことを目途としたプライマリーバランスの実現を目指す方針も表明されております。一方、増税なき財政再建を標榜され、国民に安易な負担を求めることはせず、まず、政府においてできる限りの節減努力をする、という姿勢を明確にされています。  
 
 私は、こうした総理の方針を高く評価し、全面的に支持するものであります。まず森内閣から引き継がれた不良債権の処理や資産デフレ対策のための緊急経済対策を強力に実施されるとともに、目下凍結されている財政構造改革法をこの際廃止し、新設の経済財政諮問会議において新たな財政構造改革法の制定に取り組まれたらどうか、提案いたします。  
 
 国民は、減税によるバラマキや、景気対策に名を借りた国債増発をもはや歓迎しておりません。むしろ財政に規律や節度を省みない政権は、政権担当の能力も資格もないと考えています。  
 国民が小泉総理を評価しているのは、「景気回復のためにこそ構造改革を進める」という明確な政治目標を掲げ、改革への断固とした決意を表明し、「多少の痛みがあってもがまんしてほしい。一方、痛みを和らげるため、セーフティーネットを講じるなど万全の措置を講じる」と国民に率直に語りかけておられる姿勢だと思います。  
 財政構造改革と当面の景気回復について、国民に対し、総理ご自身の言葉で、率直なお考えをお伝えいただきたいと思います。  
 
(社会保障制度構造改革)  
 総理は、社会保障制度改革について、「年金・医療・介護を一体のものとして考える。国民のいまがよければという精神を改造し、高齢者も、若い人も、お互いに支えあっているという心を持ち、給付のかげには負担があるということを熱意をもって説得の上、制度改革を実現する」と語られました。  
 
 少子高齢化の進展の中で、政治が強い指導力を発揮し、英知を結集して、社会保障が今後目指すべき針路をはっきりと見定め、国民に示していくことが日本の将来の不安を解消するために何よりも必要なことです。総理のご決意を伺いたいと存じます。  
 
(抜本的教育改革の断行)  
 「国家百年の計」である教育の問題は、国の将来を左右する国政の最重要課題の一つであります。  
 
 森前総理は、今国会を「教育改革国会」と名付け、教育改革の断行の観点から抜本的な改革への第一歩を踏み出そうとされました。小泉総理におかれても引き続き諸改革を力強く断行し、国民一人ひとり、子どもたち一人ひとりが、確かに教育が変わる、学校が変わるんだということを実感できるような、思い切った改革を進めていくことが必要であります。  
 
 特に日本の教育の基盤である教育基本法の見直しを森前総理は明言されました。その点を含めて小泉総理の教育改革に取り組むご決意のほどをおうかがいいたします。  
 
(司法制度改革)  
 総理は、所信表明演説で司法制度改革を最重要課題の一つに位置付けられましたが、構造改革により、明確なルールと自己責任原則に貫かれた社会が実現すれば、一方で、国内外において企業や個人がさまざまなリスクを負うことにもなり、充実した司法のサービスがますます必要不可欠になります。したがって、司法の人的・物的基盤の充実など、司法制度改革が急務と考えますが、総理のお考えとご決意をお伺いいたします。  
 
(科学技術創造立国の推進)  
 私が先に述べた過去の奇跡的な経済成長は、技術革新の波によってもたらされたものであります。無資源国日本の発展は、人的資源、頭脳資源の活用以外はありません。したがって、「科学技術創造立国」はまさに国是であります。この3月、今後5年間に、24兆円の政府研究開発投資を行う、新たな「科学技術基本計画」が策定されましたが、資金を総花的でなく、国家戦略として定めた重点分野に集中的に投入し、優れた成果をあげることに全力を傾注すべきだと考えます。  
 
 また、若手研究者の思い切った登用や、資金の重点的配分など、わが国の研究システムを大胆に変革していくことも重要です。  
 
 そのためには、「総合科学技術会議」に、より実質的な権限と機能を担わせ、名実ともにわが国の「科学技術の司令塔」としての役割を果たさせるべきだと思いますが、総理のご所見をお伺いします。  
 
(安全保障政策)  
 1951年にサンフランシスコ講和条約と共に日米安保条約が締結され、今年はちょうど50周年にあたる節目の年を迎えております。1960年にわが国は改めて新日米安保条約を締結することを選択し、いくつかの結節と変化を経ながらも、日米同盟は「世界で最も重要な二国間関係」の紐帯として重要な役割を果たして参りました。この50年間、わが国が戦争の悲劇を再び経験することなく、平和と繁栄を享受することができたのは、日米同盟関係という安全保障の基盤があってこそであるということを改めて認識すべきでありましょう。  
 
 冷戦が終結し新たな世紀に入っても、国際情勢は依然として不透明、不確実であります。この際、これまでの日米同盟の成功の歴史を踏まえ、今後50年、百年を見通してこの「最も成功している同盟関係」をもう一段高いレベルに発展させていく必要があると考えます。  
 
 日米両国は、自由経済と民主主義という価値観を共有し、この地域の平和と安定という共通の国益を基盤としています。このような日米両国が、それぞれの国益と国家戦略に基づきつつも、常に国際情勢認識などについてのすり合わせを行い、政策を調整していく、いわば「戦略対話」というものを積極的に行っていくことが重要になってくると私は考えておりますが、日米同盟の意義と更なる日米同盟発展のための施策について、総理のお考えをまずお伺いしたいと考えます。  
 
 さらに、日米安保条約と関連して、集団的自衛権の行使についてお伺いします。これまで、自衛権の行使は、専ら個別的自衛権を念頭に置いて議論されてまいりました。しかしながら、今日の国際情勢の下では、日米防衛協力の指針、いわゆる「ガイドライン」の見直しの際の議論に見られるように、わが国の防衛政策を検討する上での関心は個別的自衛権から集団的自衛権のほうに大きく移っています。科学技術の顕著な発達によって、現代における軍事力はミサイルの発達など想像を絶する破壊力を持つようになっており、こうした中で、それぞれの国家が単独で防衛を行うことは技術的に考えても現実的ではなく、同盟国との共同防衛を行うことが有効かつ現実的であります。  
 
 先に述べたとおり、日米の防衛協力関係は、わが国の平和と安全のみならず、アジア・太平洋地域における平和と安定のための基軸であり、特に冷戦終結後は、1996年4月の日米安保共同宣言を待つまでもなく、わが国への直接の武力侵攻への対処はもとより、地域紛争の抑止・対処が主たる課題となっています。またブッシュ新政権も日米対等のパートナーシップを強調しており、日米の安保協力関係を発展させるためには、自衛隊が米軍と可能な限り共同して対処できるようにすべきであります。そして、これによって日米安保条約の双務性が高まれば、沖縄をはじめとする在日米軍基地のあり方についても、わが国の発言力が一段と高まるものと考えます。この点に関する政府の解釈は、従来より一貫して「集団的自衛権を持っているが、行使することは憲法違反」というものでありました。しかしながら、安全保障のニーズが時代とともに変化していく中で、他国を防衛するため他国において武力行使をする海外派兵が認められないことは憲法解釈上当然のこととして、それ以外の補給、医療までも厳格に解釈して認めないという態度では、将来において日米の信頼関係の維持に支障が出てくる事態が想定される時代になってきているのです。同様の考え方は、国連の平和維持活動や多国籍軍への参加の問題にもあてはまります。  
 
 この点について、総理は、「日米同盟は国益だということを考えれば、政府の解釈を変えても国民から理解を得られる時が必ず来る」旨述べられたことがありますが、私は、憲法の有権解釈を司法の場でなく、内閣法制局の手に委ねる事には反対であります。しかしながら、最高裁が憲法9条の解釈権を事実上放棄している以上、立法府の役割こそ極めて重要ではないかと考えます。本来ならば、憲法改正を発議すべきところでありますが、その時期が到来するまでの間、とりあえず国会決議によって一定の範囲で集団的自衛権の行使を認めることにしたらどうか。たとえばガイドライン法に規定された日本の平和と安全に重大な影響を与える周辺事態に限り後方支援を認める、とする国会決議を行い、集団的自衛権行使を容認する道を開いてはどうかということを提案いたします。総理のご所見をお伺いします。  
 
(外交)  
 次に、外交問題についてお聞きします。  
まず、いわゆる外交機密費について、外交は国益の実現そのものであり、機密費が真に国益実現のために使用されるためにも、これまでの問題点の検証、責任体制、チェック機能の明確化等について幅広く検討されるよう、お願いいたしたいと思います。  
 
 今朝の新聞報道によると、総理は6月訪米の計画のようですが、私も日米のより強固な関係構築に向け、ブッシュ大統領と早期に会談すべきだと思います。今後、ブッシュ政権との関係をどのように進めていかれるのか、総理のお考えをお聞かせ願いたいと思います。  
 
 また、ブッシュ政権は、地球温暖化問題に対処するための京都議定書を支持しないとの立場を表明しましたが、わが国は、京都議定書を取りまとめた責任ある立場であり、2002年の発効を目指した早期批准の決意を明確にするとともに、国際合意の取りまとめに全力を尽くすべきだと考えますが、総理のお考えをお聞きいたします。  
 
 また日米間には、普天間飛行場の移設・返還問題をはじめとする沖縄の米軍基地問題等、両国の緊密な協力が必要な課題があり、これらについてもどのように取り組むのかお伺いいたします。  
 
 わが国にとって日米関係に次ぎ重要な日中関係ですが、本年は総理の訪中が予定されており、明年の日中国交正常化30周年に向けて、相互信頼及び相互理解のさらなる進展を図っていく必要があります。  
 
 一方、中国との間では、教科書問題、歴史認識、貿易等を巡って一部に摩擦が生じており、これらをどのように克服し、今後の日中関係を進展させていかれるのか、お伺いします。日韓関係も同様に重要です。2002年ワールドカップの開催も予定され、天皇訪韓も取り沙汰されております。いろいろな問題はあっても、大局的な見地から乗り越え、関係緊密化を進める努力が必要です。  
 
 朝鮮半島を巡っては、米国のブッシュ政権は現在、対北朝鮮政策の見直しを行っていると承知しております。このような動きの中で、わが国は今後、米韓両国と歩調を取りつつ、日朝関係をどのように進展させていくのか、また、先般、金正日(キム・ジョンイル)総書記の長男ではないか、とされる人物が偽造旅券で不法入国し、国外退去させた事件がありましたが、この対応をめぐり、いろいろな意見があります。経緯及び対応判断について、総理にお伺いします。あわせて、不法入国や、不法滞在の外国人による犯罪が多発し、わが国の治安悪化を招いていることから、入国管理体制の抜本的な強化、拡充が必要だと考えますが、総理のお考えをお伺いします。  
 
 日露関係についてもお伺いしますが、3月に行われたイルクーツク首脳会談を踏まえ、このところ停滞気味の日露関係をどう打開されるか、とりわけ領土返還交渉等、平和条約交渉にどのように取り組まれるのか、総理のご決意をお伺いいたします。  
 
(終わりに)  
 小泉総理は、「自由民主党はかつて、誰からも好かれる国民政党だった。これからの新しい時代に本来の姿を取り戻し、この日本を変え、また、新しい時代に雄雄しく立ち向かっていくのは自由民主党だと、党員が自信と誇りを持っていえる政党にするのが私の責任だ」と、国民を思い、党を愛する心情を吐露されました。  
 
 総理の、飾り気のない、真っ直ぐな政治姿勢に国民は心底から共感し、熱いエールを送っています。  
 
 自信を持ち、国民が期待するリーダーシップを堂々と発揮して、この国の新しい時代を、国民とともに切り拓いていただきたいと思います。  
 
 私も、国民政党、自由民主党の幹事長として、全党員・党友の先頭に立ち、脈々と受け継いできた立党の精神に立ち返って、かつ総理・総裁の目指す理想実現にむけ、全面的に協力して参る決意であります。  
 
 そして、わが国が、21世紀の新しい時代においても、バートランド・ラッセル卿の言う「第一級の国民の資質である活力、知性、勇気、感受性」を持つ国民によって形成された、平和で、繁栄する国家であり続けられるよう、力強く前進していくことを祈り、小泉総理の決意をお伺いし、私の質問を終わります。  
 
以上  
 
 
小泉総理答弁>> 
 
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