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韓国東亜大学校より名誉博士号を授与されました
メールマガジン 山崎拓の時々刻々 177号
 10月5日から7日にかけて、韓国釜山に行って参りました。今回の訪問の主な目的は、韓国の名門私大である東亜大学校から名誉博士号の授与を受けましたので、その授与式に出席するためでした。  
  
 5日は午後、釜山空港到着後、同行の鹿児島5区選出の森山裕代議士と共に慶尚南道庁に直行し、金斗官知事と会談しました。慶尚南道と沖縄県の友好都市関係樹立について、県側関係者の意向をメッセージ致しました。鹿児島県とトリプルの連携も有効だと思います。  
 夜には、先日福岡にお越しになった申正澤会長をはじめとする釜山商工会議所のメンバーと夕食を共にし、福岡と釜山の経済面でのさらなる友好関係構築について、胸襟を開いてお互いの考えを述べ合い、有意義なひとときを過ごしました。  
  
 翌6日には釜山市内にある東亜大学校・富洞キャンパスで開催された私の名誉博士号授与式に出席し、同大学校の跳醜畫軣垢茲衞祥税郢旅罎鮗与される光栄に浴しました。そしてその場で基調講演を行いました。基調講演でお話しした全文は【資料】の通りです。  
  
 
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東亜大学校珍軣垢茲衞祥税郢旅罎亮与を受ける
  
  
 
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東亜大学校富洞キャンパス大講堂にて学生や関係者に基調講演を行う山崎拓
  
  
 その後、釜山広域市の許南植市長と会談し、350万人近い人口を有する釜山広域市と九州全域との観光や文化両面にわたる交流の深化と共に、エネルギー分野での協力関係について意見を交わしました。  
  
 
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釜山市庁舎で許南植市長と会談
  
  
 
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許市長や同行の森山代議士らと記念撮影
  
  
 夜には、許市長が主催する釜山国際映画祭のオープニングセレモニーに招待され、国際的に人気のある俳優・女優を一目見ようと集まった多くの観衆の熱気を感じながら、きらびやかな世界を体験することができました。私には似合わない体験でした。  
  
 今回の訪問を通じて、発展し続ける釜山に改めて驚嘆すると同時に、「福岡も負けとられんばい」という気持ちを新たにいたしました。今後共、日韓関係のよりよき発展を通じて北東アジアの平和と繁栄に微力を尽くす所存です。  
  
  
  
【資料】東亜大学校 名誉博士号授与記念 基調講演  
  
私はこのたび歴史ある東亜大学の名誉博士号を拝受するという光栄に浴した山崎拓です。東亜大学は本年で創立六十五年を迎えられ、学生数も二万人近くを誇る韓国の名門私大とお聞きしております。自由・真理・正義を校示として掲げる東亜大学において、このような講話の機会を賜りましたことに深く感謝いたします。  
私はお配りした経歴書の通り日本の政界において多年活動を続けて参りましたが、一貫して北東アジアの平和と安全、及び経済共同体の実現を目指して参りました。私は一九三六年、中国大連市の生まれであり、一九四五年八月の第二次世界大戦終了直前に日本に引き揚げて参りました。その後の敗戦による日本社会の大混乱や貧困と飢餓を忘れることは出来ません。戦争のもたらす惨禍は筆舌に尽し難いものであり戦前三十六年間にわたり、わが国が貴国の独立を奪い、貴国国民を戦争に巻き込んでしまった責任を率直に認め、この機会に、私も日本国民の一人として慙愧の念に堪えないことを、改めて申し上げておきたいと存じます。  
   
一九四五年八月十五日にせっかく独立を回復された貴国は一九五〇年から三年間にわたり、不幸な朝鮮戦争を体験されました。その爪跡は随所に残り、今もって延坪島砲撃事件に見られるような、北朝鮮の再度の軍事侵略の脅威に脅かされています。  
 すでに貴国は四千八百万の人口を有する世界有数の先進国であり、社会資本も充実し、高い生活水準を享受しておられます。万一貴国が他国に侵略されることがあれば、その被害は筆舌に尽しがたいでしょう。「備えあれば憂いなし」と申します。貴国が徴兵制を採用し、精強な軍隊を有しておられることや、国連PKO活動にその一部を派遣され世界平和に貢献しておられることは、つとに有名です。しかしながら東北アジアの軍事情勢は北朝鮮の核開発が進み、今や世界の軍事大国となった中国の潜在的脅威もあり、油断大敵です。  
 貴国と米国及びわが国と米国は、共に安保条約を結び、一朝有事の際には米国が日韓両国の主権と領域を守る態勢をとっています。従って日韓両国間には安保条約こそありませんが、米国を中にブリッジで相互連携しなければならない関係にあります。わが国には「周辺事態法(周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律)」という法律があり、実は余談ですが、私がこの法案を審議する当該委員会の委員長を務めて成立を図ったものですが、例えば朝鮮半島有事の際には、わが国の米軍基地から出動する米軍に対し、わが国は油や兵糧等の補給をはじめとする後方地域支援を行うことになっています。  
 今、軍事面から日米韓の緊密な連携が必要であることを申し上げましたが、経済面でも密接な相互依存関係にあります。  
 貿易面から見ると、二〇一〇年の統計で、韓国から日本へ、電子機器をはじめ二.五兆円、日本から韓国へは機械類をはじめ五.五兆円となっており、二国間貿易総額は約八兆円に達しております。韓国経済は輸出依存度が高く、GDPの約五十%を占めており、わが国は中国、米国に次ぐ第三位の貿易相手国になっています。  
 確かに韓国は現時点では、半導体、液晶テレビ等の主力輸出品を生産するための中間財(部品・素材)と資本財(製造設備)を日本に依存しており、慢性的な対日貿易赤字でありますが、韓国経済の成長力は日本よりはるかに高いので、このような貿易構造の格差問題は自然に解消されていくと思われます。また、両国とも新市場を中国やアセアン諸国に求めていく傾向にあり、FTA(自由貿易協定)やEPA(経済連携協定)を二国間、多国間で重層的に結びながら、市場開放を進め、いわゆる東アジア経済共同体の建設を主導していくことになるでしょう。その際、日韓間におけるFTA交渉が足踏みしていることは重大なマイナス要因になると思われます。また、両国が石油、ガス等のエネルギー資源をはじめ、無資源国であることに鑑み、日韓企業が連携してこれら第三国で資源開発やインフラ整備を行っていくことが経済立国に資することになります。  
   
また、日韓両国は近年、文化・観光分野での交流が一段と盛んになっています。  
来日旅行者数は韓国が長年一位であり、日本人の海外旅行先として韓国は中国に次いで二位ですが、近年の韓流(はんりゅう)ブームで劇的に増大しています。因みに二〇一〇年には、韓国からの来日旅行者数は二四四万人、日本からの訪韓旅行者数は三〇二万人です。合わせて五五〇万人近い人的交流が行われています。  
私が住む九州・福岡でも韓国からの観光客は以前よりも飛躍的に増えており、九州各地にゴルフや温泉目的で来日する人々も年々増えております。一方、韓国ドラマが火付け役となって、日本では空前の韓流ブームです。韓国の若手俳優や歌手がテレビに引っ張りだこになるだけでなく、韓国食のレストランには行列ができ、韓国雑貨、化粧品も飛ぶように売れています。東京におけるコリアタウンである新大久保界隈は、以前では考えられないほどの人で連日ごった返しています。私もこの後参加させていただく予定ですが、国際的に有名な釜山国際映画祭にも多くの日本人が来場するでしょう。韓国映画は韓流ブーム以前から日本でも人気で、韓国文化を牽引する一つの主要コンテンツであり、韓国文化の水準の高さを示すものだと常々感じています。  
 韓国においても日本の文化開放政策で以前に比べて日本文化に接する機会が増えていると聞いております。  
 互いの文化に触れあうことで、心と心の交流が生まれ、軍事面、経済面のみならず文化面でも密接な関係が築かれていくものと確信します。  
  
 日韓両国国民は多くの価値観を共有しています。  
 まず第一に、共に政治体制として自由民主主義国家であることです。  
第二に、何れも資本主義国家であり、私有財産権を認め市場経済の中の競争原理を有効なものと考えていることです。  
 以上二点で北朝鮮とは全く違った体制であり、金一家による独裁政治体制の北朝鮮の人民には自由もなければパンもない状態が六十年余に亘り続いています。  
 第三に、競争社会における落伍者、つまり社会的弱者に対しては各種の社会保障制度によって、福祉の救いの手を差し伸べていることです。  
 第四に、国民個々人の人格の陶冶のためにも、競争力を身につけるためにも、教育立国を国是としていることです。従って、日韓両国の教育水準は高く、ひいては産業の国際競争力においても他の先進諸国に遜色がありません。  
 第五に、両国とも東洋と西洋の文化が混然一体となっている中で自国の歴史や精神文化を何よりも大切にしていることです。  
 以上、いくつかの共通の価値について指摘させていただきましたが、特に第五点で、両国間にわだかまりを生じてきたことも事実ですが、双方の国民のあらゆるレベルにおける努力によって相互理解を深め、子々孫々に及ぶ共存共栄の実を挙げていくべきだと信じます。  
  
 最後に、この場にご出席の若い前途有為な学生の皆さんに、この地球上に生を享けて七十四年の私の拙い人生観をご披露申し上げることをお許しいただきたいと存じます。私は奇跡的にこの世に生を享け、かつたった一回きりの人生を一刻一秒無駄にせずに可能性を信じて有意義に生きるというモットーを持っています。  
 この際わが国の有名な詩人、坂村真民(一九〇九年生まれ)の「二度とない人生だから」という詩を愛唱しています。この詩を韓国語に訳してお手許にお配りいたしました。五節から成っていますが、一節ごとに読み上げさせていただきます。  
  
「二度とない人生だから 一輪の花にも 無限の愛を そそいでゆこう 一羽の鳥の声にも 無心の耳を かたむけてゆこう  
  
 二度とない人生だから 一匹のこおろぎでも ふみころさないように 心して ゆこう どんなにか よろこぶ ことだろう  
  
 二度とない人生だから まず一番身近な者達に できるだけのことをしよう 貧しいけれど こころ豊かに接してゆこう  
   
 二度とない人生だから つゆくさの つゆにも めぐりあいの ふしぎをおもい 足をとどめて みつめて ゆこう  
  
 二度とない人生だから のぼる日 しずむ日 まるい月 かけゆく月 四季それぞれの 星々の光にふれて わが こころを あらい きよめてゆこう」  
  
 今年三月十一日わが国の東北地方で発生した大震災に当り、韓国国民が三節目にある言葉のように心豊かに接していただき、世界のどの国よりも迅速に物心両面にわたるご支援をいただいたことを心より感謝申し上げます。ついでながら申し上げると今次東日本大震災は、地震・津波・原発事故のトリプル災害であり、とりわけ福島原発事故の予想外の被害の大きさから電力の原発依存度約三十%の無資源国日本にとっては深刻なエネルギー安全保障の問題を改めて提起しました。韓国もわが国同様無資源国であり、電力の原発依存度も高く(約三十五%)、電力、ガス等のエネルギー分野での緊密な協力が必要であると信じます。  
 光輝ある東亜大学の学生の皆さんに繰り返しになりますが、皆さんの二度とない人生を、Nothing is impossibleの信念で、日々年々懇切丁寧に、今は学業に励み、卒業後は家族のため、社会のため、国家のため、世界の平和と人類の福祉のため懸命に生きて、それぞれの立場で貢献して下さることをお祈りして、私の拙い講話を終わります。  
 
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